スペキュラティブデザイン
Masquerade for Indexed Person
KO ISHIHARA
私たちはこれから「新しいなりすまし」を行う必要があるかもしれません。今日のデータ経済においては、私たちの個人情報は常に抜き取られています。例えば検索サービスを使う時、私たちの検索履歴は常に送信されています。その履歴はアルゴリズムによって処理され、データの塊としての私たちの分身が生成されます。この分身は私たちの知らない間に私たちのことを告げ口し、最適化した広告を私たちに送りつけてきます。そんな検索履歴の中に偽の履歴を混ぜることによって分身の解像度を下げられるようなサービスがMasqueradeです。検索に「砂利」を混入させ、私たちの本当の個人情報(玉)を外れ値にすることで、分身の生成を制御します。ここで用いられる偽の個人情報はあなたが作成する偽のプロフィールに基づいて自動で出力します。これはデータ経済におけるテック企業による個人の監視に対する「新しいなりすまし」になるかもしれません。