『foyer』では、KUMAEX2020での初の試みだった、クマ財団OB、OGによる作品展示を予定していました。インテリアデザインや絵画、漆芸などこれまでにも反響の大きかったクリエイターの作品を招致。
佐野 圭亮
Keisuke Sano
卒業生
[ 工芸 ]
誰もが満ち足りていると思う現代社会に生きながら私たちは乾きを感じる。私達の豊かさは少しずつ揺らぎ始めた。溢れかえる「物」はもう私達を満たしてはくれない。これからの時代を生きていくために、自己の内面にこそ奪われることのない財産を求めれば、あなたの本当の知性は芽吹き、うねりとなり、揺れ動く。
植田 爽介
Sosuke Ueta
卒業生
[ 版画 ]
本作品の発端としては学部生時代、動物が印刷された写真に遊び心で三角定規や分度器の写真をコラージュし、その動物と製図用文房具が混じりあったかたちの輪郭をなぞることで有機的な存在と無機的な存在が交錯した中間のフォルムが生まれたのがきっかけである。主に半生物・半幾何学的なフォルムが扱われているこの作品はスロバキアへの留学中、鳥観図によって幾何学的な建築物の集合によって町が成り立っていた発見から制作した。
森山 亜希
Aki MORIYAMA(MOYAN)
卒業生
[ 絵画 ]
私はこれまで人形をモチーフにした絵画を制作してきた。リカちゃんやバービー人形といった象徴的な女児向け玩具をモチーフとして選ぶことで、ジェンダーやその他の役割の押し付けをテーマに「人間劇」を描く。
物でもあり人でもある人形が持つ二重性のぶつかり合いで引き起こされる歪を描くことで、私は社会で可視化されていないやりとりを暴くことができるのではないだろうかと考えた。
古舘 壮真
SOHMA FURUTATE
第3期生
[ インテリア・インテリアエレメンツ ]
土を練って器を作り、木を曲げて椅子を作り、石を削って城を築いた日本の伝統に根付くものづくりの過程。
そこに見える手の痕跡はあらゆる背景やストーリーから成り、それぞれが個性を持ち、美しい。
私はそこに作り手としての敬意を払いながら、現代に意味を持つ造形の可能性を探りたい。
機械と密接な関わりを持つ現代だからこそ、その過程で生まれる形、現象、それらが作り出す風景は、これまでよりずっと豊かだと思う。
土屋 未沙
Misa Tsuchiya
卒業生
[ 木版画 ]
「ハアハアハア」どこからきこえてくる?「ハアハアハア」こきゅうがきこえるよ。「ハッ」なにかをかんじる。「フウー」きをつけて。「ハッハッハッ」たのしいな。「ハアハアハア」わたしはここだよ。みんなのこきゅうは会話となってどんどん大きくなっていく。「ハアハアハア」気づけばどこもかしこもいきものだらけ。