《潮(六本木) – 右か左かみんなで決める》

《潮》は、あるデータから生成された仮想の地形を用いて、地理空間に横たわる不可視な流れを顕にし、その「場」の特性を考察する作品シリーズです。例えば人口統計のデータを使うとすると、統計が取られた地点ごとに、人口の値の相対的な高低が仮想地形上の「高さ」になります。得られたまばらな点の間を数理的に補完することで、地形の「地面」ができます。制作にかかる数理的な処理はアルゴリズムで実装されており、地形・稜線は、作家の主観的意思を介することなく生成されます。本展では、大規模言語モデルを用いた AI が六本木の街を「歩いて」生み出したデータによる地形を展示します。