第3期生

松本 千里

CHISATO MATSUMOTO

工芸

パフォーマンス

1994年広島市生まれ。伝統的な染織技術を学び、インスタレーションやパフォーマンス活動など、素材と技法に根ざした、現代における新しい表現を模索している。絞りを人に見立てた「個と群衆」をテーマに抽象的な空間体験を通して、現代社会に息巻くエネルギーを作品に込めている。

掲載時点での情報です。

ポートフォリオ

KUMA EXHIBITIONでの展示作品

imagine the crowd

これは手絞りの群集です。よく見ると向きやしわの入り方など、細かい個性があります。絞りの群れは拮抗したり、同調したり、何か話し込んでいたり、調子にのって飛び出したりと、まるで私たち群衆のようです。個と群集。それは細胞から銀河系まで、私たちはいくつもの集合体で成り立ち、そして常に囲まれています。

Chain Grown

社会の膜の中で生きていることを布の中に入ることで表現し、その布から手や頭を出し作業します。絞っていくにつれ、布がどんどん圧縮されていき、最後には絞りによる群衆が作者を押し寄せ包み込み、それによって社会の中で活動していた“個”は埋没し、絞り終える頃にはもう外に出ることが出来ず、ただ群衆の山になります。

しゃにむにの先

筒状になっている作品の内部は芯材など使わず、布の粗密による圧縮を生かし、表面の凹凸を縫製だけで制作しました。吊ったことでかかる布本体の重力で、表面の立体感の緩急が可能になり、人為的に作られていた立体感でなく、自然な絞りの向きや全体の流れを360度回って鑑賞するため、一層奥行きを感じることが出来ます。

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