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2023-24
《 ee_yeee-1~8 》
まず、支持体に自身の手でドローイングをする。次に、描いたドローイングをハンディスキャナーで剥がしとるように記録する。手動ゆえ、手ブレなどの癖やエラーによって元の像をぎこちなく変容させる。そうして剥がし取られた手の痕跡をプリンター出力し、トナー転写技法を用いて元の支持体へ直接擦り付けながら転写する。転写された像はズレや欠落を含んで新たな像として立ち上がる。そして、失った像を埋め戻すように、再び自身の手でドローイングをする。描き、記録し、転写し、再び描き、また描き、記録する。延々とずれ続ける。その過程を繰り返すごとに、支持体上へ自身の痕跡・経験が多重に圧縮されていく。
イメージを捉えようとする手とその過程を以って、新たな身体経験・身体像の可能性を探り、提示したいと思う。
▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment 2023-24 vol.4『まばたきの透間』
©YUKA HOTTA
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