第8期生 | 第9期生
上條 陽斗
HARUTO KAMIJO建築
コンピューテーショナルファブリケーション2026
《forming patterns》
織姫に手芸や機織りの上達を願って飾られた七夕飾り「吹き流し」をモチーフに、筒を成すジャカード織の生地が天井から吊り下げられている。布の縁をくぐって中へと立ち入る時の、一旦下を向いてから上へと向かう視線の運動は、空の向こうへ思いを馳せ、願いを込める人間の眼差しをなぞっている。七夕伝説に限らず、星、山、木など、上方を指し示すものが象徴的役割を果たす例は洋の東西を問わず無数にあり、上を仰ぎ見るという行為は、重力に逆らって立つ人間の想像力を、根本的に掻き立てる。見上げた先にある織物の立体的なひだには、光が複雑な陰影を生じ、自然物や装飾などの連想を引き出す呼び水となる。本作は重力に従って吊り下げられた布を起点に、想像力との関係において、仰ぎ見るという行為を再構築している。
【9期生による出展作品】
©HARUTO KAMIJO