2026
《Eye of the Tempest》
プラスチック製の段ボールシートを床に対して鉛直に設置し、上辺の空洞列からピンク・イエロー・シアンの3色と無着色の樹脂を間断なく注入して制作した。樹脂が重力によって空洞内部を流下することで、色が自然と混ざり合う。樹脂を注入し終えた後、シートを床に対して水平に設置することで、空洞内部に多数の樹脂の粒を蓄積させて固定化した。色の注入順序を変えて6通りのバリエーションを制作し、これらを複数枚組み合わせて円環状に吊るすことで鑑賞者の視界を外界から隔てるように空間を構成した。遠景では豊かな色彩のグラデーションとして知覚され、近景では粒の形状や色の混ざり方の差異が観察できる。重力方向の操作で生じる色の生成過程を可視化すると共に、人工的な物質で自然の気配を想起させることを試みている。
【9期生による出展作品】
©YUKA WADA