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KUMA experiment FINAL

2023/3/26(日)16:00-20:00

uku kasai | 土屋 佳祐 | 中瀬 絢音 | 松橋 和也 | マブチユウミ | 室元 拓人

第6期クリエイター奨学⾦ 企画シリーズKUMA experiment FINAL -MUSIC, PERFORMANCE & VIDEO LIVE EVENT- 開催!

次世代を担うクリエイターの育成に取り組む公益財団法人クマ財団は、クリエイター奨学生第6期・55名が発表するシリーズ『KUMA experiment』の第十弾として、⾳楽・演劇などのパフォーマンスを活動の軸としたクリエイターが集うイベント『KUMA experiment FINAL -MUSIC, PERFORMANCE & VIDEO LIVE EVENT-』を2023年3月26(日)にSpiral Hallにて開催いたします。

▶▷▶▷予約フォーム(Peatix):https://kumaexperimentfinal06.peatix.com/


参加クリエイターは、湿度ある声⾊をトラックに落とし込むその⼿法から、他と無い空気感を持った作品を作り出すukukasai/⼈新世や新唯物論を⼿掛かりに、⼈とそれを取り巻く環境の関係性の⾳的解釈を試みる⼟屋佳祐/他分野領域の研究を⾳楽に翻訳する⽅法に関⼼を持ち、⽂学作品の研究に基づく作品を多く制作している中瀬絢⾳/⾔葉や⾝体における個⼈の表れ⽅に関⼼をもち映像や演劇などのメディアを扱う松橋和也/社会との接続をはかりながら、パフォーミングアーツの技術を⽤いて創作活動をおこなうマブチユウミ、⽇本各地の神事や儀礼をテーマに、様々なノイズを⽤いて創作を⾏う室元拓⼈の6名。

加えて、継続して⽀援している「活動⽀援⽣」より、愛、ジェンダー、個⼈史と社会を主なテーマに、フィクションとノンフィクションを混ぜながら制作をしている映画監督の⽯原海(2期⽣)/不条理な設定にオフビートな笑いを取り⼊れた⾃⾝の執筆作品から、既成戯曲の実験的な演出まで幅広く上演する演劇ユニット「亜⼈間都市」の⿊⽊洋平(1期⽣)/繊細な感情描写を含んだエンターテインメント映画に留まらず、叙情的なMVも制作している廣 賢⼀郎(2期⽣)のゲスト参加も決定いたしました。

また、六本⽊のクマ財団ギャラリーで半年間開催してきた展⽰会シリーズのアーカイブ展⽰をホワイエにて同時開催。
過去9回分のメインビジュアルや展⽰会記録写真をご覧いただけます。絵画・メディアアート・写真・ファッション・テクノロジーなど様々なジャンル、総勢49名のクリエイターの展⽰アーカイブが⽴ち並びます。
ユニークな提案⼒と確かな技術⼒を擁する21世紀型総合アートカンパニーTASKOが⼿がける展⽰空間にもご注⽬ください。

6期⽣55名のクリエイターたちの1年間の集⼤成をお披露⽬。映像作品や⾳楽ライブ、舞踏、オブジェクトシアター、ワークショップなど、多岐に渡る⼀夜限りのパフォーマンスを、どうぞお楽しみください!

【ゲスト参加】
⽯原 海(UMMI.)/映像(活動⽀援⽣)
⿊⽊ 洋平/リーディング(活動⽀援⽣)
廣 賢⼀郎/映像(活動⽀援⽣)


【タイムテーブル】
※当⽇の進⾏により時間が多少前後する可能性がございますことご了承ください。

16:00
・⽯原海/映像 『狂気の管理⼈』
・廣賢⼀郎/映像 『TRANSPOSON』
・⿊⽊洋平/リーディング 『猫を飼うことになりたい』
17:00
・松橋和也/映像 『お⼭へいくには』
18:00 <転換休憩>
18:10
・⼟屋佳祐/⾳楽+彫刻+オブジェクトシアター 『Where we sing along』
18:50
・室元拓⼈/⾳楽+舞踏 『《キジムナー》2 ⼈のオブジェ奏者と 2 ⼈の舞踏家のための』
・中瀬絢⾳/⾳楽+映像 『《The Prima donna Rat, Josephine》 for 2 players and film』
19:15
・uku kasai/⾳楽 『窓から』

※16:00-20:00 マブチユウミ/アートプロジェクト 『waiting room for ghosts』(ホワイエにて常時開催)
※18:00 頃からホワイエにてドリンクをご提供いたしますので、展⽰とご⼀緒にお楽しみください

▶▷▶▷予約フォーム(Peatix):https://kumaexperimentfinal06.peatix.com/


Statement

「溶け合うというより、ビルが隣り合って建って、ひとつのまちであるような…」
そう⾔われて、まさにそうだと思った
こんなにも違うのに偶然に集められ集まって
いっしょになにかをしてみる
「いろいろが隣り合ってできたそのまちも、空⾼くから眺めると、灰⾊の点にしか⾒えないかもしれない」
それもそうだと思う
誰しもどこかでは近くてどこかでは遠い
⽇常と⾮⽇常の網の⽬を潜っていく
知らないものを飲み込んで
⼾惑いつつもゆっくり消化する
⾒えないものを⾒て 聞こえない⾳を聞いてみる
誰かの営みを ⼈の⽣きることを
祝福することができるだろうか
わたしを抱えながら誰かと出会いたい
そんな時間に⽴ち会う


【作品紹介】

■uku kasai/⾳楽
『窓から』 約30分
楽曲制作・出演:uku kasai

近くにあるようで、遠くにある、ライブ

■⼟屋佳祐/⾳楽+彫刻+オブジェクトシアター
『Where we sing along』 約40分
メンバー:⼟屋佳祐 ⻫藤七海 好光義也

《Where we sing along》は、⾳楽家の⼟屋佳祐、陶芸家の⻫藤七海、パフォーマーの好光義也による⾳響彫刻パフォーマンスである。
東洋思想やケルト⽂化などに⾒られる⾃然と⼈との共⽣的な関係から着想を得た、「⾳響植物」なる空想上の植物と⼈の営みが描かれる。
⼈は⾝体と触覚・聴覚・視覚などの知覚を駆使してその⾳響植物との接触を図り、彼らは互いの⽣存のために助け合い、求め合うのだった。

■中瀬絢⾳/⾳楽+映像
『《The Prima donna Rat, Josephine》 for 2 players and film』 約10分
作曲・企画:中瀬絢⾳
映像:葉南
演奏:酒井弦太郎(oboe) ⼩⼭梨花(violin)
出演(映像):ogishima anna
ヘアメイク(映像):kubo kotone

本作品はフランツ・カフカの寓話『歌姫ヨゼフィーネ、あるいは⼆⼗⽇⿏族』に着想を得た。
ヨゼフィーネは⼀⾒チュウチュウ鳴いているにすぎないが、⾃⾝の「歌声」をあらゆる⼿段で主張し続ける。
しかし歌うことができない⼀族は、はたしてヨゼフィーネの歌が歌なのか、⾃分たちは⼀体何に魅惑されているのか、と⾃らに問う。我々は彼⼥の歌声に何を聴くのか。
彼⼥は何に対して表現するのか。なお、本作品はストーリーを持たない。
歌のような、歌ではないような「予感」を歌い続ける。

■松橋和也/映像
『お⼭へいくには』 約60分
企画・監督:松橋和也
出演・創作:稲川悟史 川嶋吉乃 松浦みる 松橋和也 ⼭中志歩

姥捨⼭の⺠話(⾼齢の親を⼭に捨てることになった⼦と親の物語)をモチーフとした映像作品である。
本作品では、予め定まった役やセリフに基づいて演技を撮影するのではなく、俳優たちとの即興的なアイデアの実践が撮影されている。
⼦供のいない⽼⼈は⼭へいけないのか?という問いを出発点に、断⽚的な物語を背後にしたフィクションとして、また同時に、それに取り組む俳優たちのドキュメントとしてこれを描く。

■マブチユウミ/アートプロジェクト
『waiting room for ghosts』 ホワイエにて常時実施
メンバー:マブチユウミ 今井あこ 岡本⾵愉 仁科緑

徐々に幽霊になるための待合室。誰でも使⽤可能、参加可能。さまざまな側⾯から「幽霊になってみること」について考えて、⼀⽇の最後にはみんなで実際に幽霊になってみる。
ただの待合室でもあるので、語り合ったり休憩したりもどうぞ。

■室元拓⼈/⾳楽+舞踏
『《キジムナー》2⼈のオブジェ奏者と2⼈の舞踏家のための』 約10分
作曲:室元拓⼈
演奏:茶⽊修平(object) ⻄村和(object)
出演:遊舞舎(dance)

「この世のすべての物には、精霊が宿っている。精霊を解き放つには、それを震わせてやればいいのだ。」̶̶ 映像作家、オスカー・ヴィルヘルム・フィッシンガーが遺した⾔葉である。
私はこの発⾔に触発され、100円ショップの⽇⽤品のみを⽤いて「演奏」する⾳楽家と、舞踏家によるツィクルス(断章集)を作曲した。
⾳と踊りは、まるで⽣き物のようにうごめき、ふわふわと舞台上を彷徨いながら、わたしたちを異界へといざなう。

■⽯原海/映像
『狂気の管理⼈』 約12分
監督:⽯原海
プロデューサー:Alice Lewis
出演:Emika Ohta, Josh Cook
撮影:Nathalie Pitters
⾳楽:Daniel Canetti

狂気の管理⼈は、⼀⼈の⼥性がインターネットを通して匿名アカウントによるフェティッシュサイトに熱狂するという物語である。
現代のおける、ソーシャルメディアによって歪んだ現実とオンラインファンタジーの考察。

■⿊⽊洋平/リーディング
『猫を飼うことになりたい』 約30分
劇作・出演:⿊⽊洋平(亜⼈間都市)
出演:加賀⽥玲 こばやしかのん

今作は、⽇本のお笑いの形式を参考にして実験的に作ってみた、演劇の⼩作品だ。
漫才、漫談、コントの形式を参考にした。
どれも舞台芸術で、演劇とは境界線を引くことが難しいほど近い。
しかしとはいえ、やはり演劇とこれらお笑いは異なる。
特に漫才の軽さには憧れる。演劇は重たい。
今作はお笑いを参考にした、ほぼほぼ漫才のような作品であるが、あくまで演劇と考えて作っている。
とりとめのない内容だが、軽さの中でしか語れないものを語れるとよいなと思う。

■廣賢一郎/映像
『TRANSPOSON』 約6分
監督:廣賢⼀郎
共同監督:津⽥珠蘭
⾳楽:D+D(久保暖&川島⼤輔)
出演:早⼄⼥ゆう&市場紗蓮
ヘアメイク:miyu
プロダクション:有限会社HOS

映像作家Kenichiro Hiro (クマ財団2期⽣)と⾳楽家Dan Kubo(クマ財団2期⽣)の共作によるプロジェクト。
映像と⾳楽の主従関係を排除し、平衡する知覚情報として⼀つの作品を制作することを試みている。
Transposonとは移動する遺伝情報のことである。
遺伝⼦発現の調整や種分化に貢献すると考えられているこの塩基配列の機能に着想を得て、アファーマティブアクションに想定され得る撞着を連想して「特徴量の増強」をテーマとする表現を試みた。

 

▶▷▶▷予約フォーム(Peatix):https://kumaexperimentfinal06.peatix.com/

EVENT INFORMATION

Title

KUMA experiment FINAL

Creator

uku kasai | 土屋 佳祐 | 中瀬 絢音 | 松橋 和也 | マブチユウミ | 室元 拓人

Date

2023/3/26(日)16:00-20:00

Venue

〒107-0062 東京都港区南⻘⼭5-6-23
Spiral Hall(Spiral 3F)

Time

16:00 - 20:00(15:30 開場)

Price

無料・事前予約推奨 ※予約はこちらから

ART WORK

uku kasai 《窓から》

uku kasai 《窓から》

⼟屋 佳祐 《Where we sing along》

⼟屋 佳祐 《Where we sing along》

中瀬 絢⾳ 『《The Prima donna Rat, Josephine》 for 2 players and film 』

中瀬 絢⾳ 『《The Prima donna Rat, Josephine》 for 2 players and film 』

松橋 和也 《お山へいくには》

松橋 和也 《お山へいくには》

マブチユウミ 《waiting room for ghosts》

マブチユウミ 《waiting room for ghosts》

室元拓⼈ 『《キジムナー》2 人のオブジェ奏者と 2 人の舞踏家のための 』

室元拓⼈ 『《キジムナー》2 人のオブジェ奏者と 2 人の舞踏家のための 』

CREATOR PROFILE

uku kasai

uku kasai

  • 第6期生

音楽

Produceer/Singer
2020年から現在の名義で活動を始め、ライブ活動も行う。湿度ある声色をトラックに落とし込むその手法から、他と無い空気感を持った作品を作り出す。
Profile

土屋 佳祐

KEISUKE TSUCHIYA

  • 第6期生

音楽

ロンドン芸術大学在籍。音楽と美術の境界で作曲活動やサウンドアートの実践を行う。人新世や新唯物論を手掛かりに、楽曲、音響彫刻の制作や即興パフォーマンス、フィールドレコーディングを通して、人とそれを取り巻く環境の関係性の音的解釈を試みる。
Profile

中瀬 絢音

AYANE NAKASE

  • 第6期生

音楽

東京藝術大学修士課程作曲専攻在学中。同声会賞受賞。近年は他分野領域の研究・調査に基づいた作曲を行なっている。オーケストラ作品が藝大フィルハーモニア管弦楽団により初演、第12回音楽大学オーケストラ・フェスティバルにてファンファーレが初演されるなど、新作を多数発表。他分野芸術とのコラボレーションも行う。
Profile

松橋 和也

KAZUYA MATSUHASHI

  • 第6期生

映像

1999年、新潟県生まれ。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科在籍。言葉や身体における個人の表れ方に関心をもちつつ、映像や演劇といったメディアを用いて作品制作を行う。
Profile

マブチユウミ

YUUMI MABUCHI

  • 第6期生

舞台芸術

1998年、大阪生まれ。東京藝術大学音楽環境創造科卒業。大阪大学大学院人文学研究科アートメディア論コース在籍。社会との接続をはかりながら、パフォーミングアーツの技術を用いて創作活動をおこなう。また、アマチュア身体表現家ユニット「3時」で活動中。
Profile

室元 拓人

TAKUTO MUROMOTO

  • 第5期生
  • 第6期生

音楽

東京藝術大学修士課程作曲専攻在籍。日本各地の神事や儀礼をテーマに、様々なノイズを用いて創作を行う。第37回現音作曲新人賞入選、第90回日本音楽コンクール第3位、第11回JFC作曲賞入選、2022年度武満徹作曲賞第1位(審査員:ブライアン・ファーニホウ)。作品は国内外の団体によって演奏されている。
Profile

OTHERS

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