第9期生

杉田 碧

AOI SUGITA

インスタレーション

映像インスタレーション

2002年東京生まれ。身体に対する社会的なまなざしが生み出す偏見をテーマに制作を行なっている。実際に世の中をリサーチして得られた現実や近未来に起こり得る問題を、SF的な映像を用いながら映像インタレーションとして鑑賞者に問いかけるという手法をとっている。

掲載時点での情報です。

ポートフォリオ

《二十一世紀の空蝉》2025

現代の倫理観と多様性について問いかけた作品。
私達の裏側には、既に多くの犠牲が存在する。生殖医療の進歩により、倫理観を抜きに命を操作できる未来がすぐそこまで来てしまった。命が軽んじられ、人間そのものや生き物たちが「モノ」化されていくことや、不自然な改良を促し、淘汰されゆく社会に対する抵抗を示す。

《Parasitism》2023

ハンス・ベルメールの作品を一部引用し、性差やモノ化、支配構造を問い直した作品。
人形の身体を分割・再構成する行為には、反ナチズム的姿勢とともに、女性身体の「交換可能性」や「モノ化」も内包していた。男性による女性身体の解体という構造を、女性である自分が再構築することで、新たな視点と批評性を探っている。

《Gift》2023

整形費用の為に卵子を売った女性の発言に着想を得た作品。「夢のビジネス」化している卵子提供だが、無責任さの裏で生まれた命は取り返しがつかない。
ドナーは容姿や能力によって格付けされた後、誰かから選ばれ、買い取られる。その構図は、助けの手段の一つでありながらも、「生命の商品化」であることに変わりはない。

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