第9期生

坂爪 亜蓮

AREN SAKAZUME

工芸

金属造形

2001年岐阜県生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程工芸専攻に在籍。鉄を主材とした金属造形の制作において、鍛造・溶接・溶断によって流動的に変化する金属の表情に日々魅了され続けている。現在は金属加工による素材の変容と心象を融合させた抽象造形のあり方を模索している。

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ポートフォリオ

《誰かに寄り添うために、一拍分余計に呼吸が必要だった》2024

本作は時間の流れをテーマとし、自身の時間軸に見立てた真鍮と自身を取り囲む社会を表した鉄線を一体化させた抽象造形である。他人との時間軸のペースに差異を感じ、この体験的知覚を造形化した。個人の時間を尊重したいという自身の揺るぎない軸は、誰かのペースに寄り添い、揺らめき合い、豊かな波の一部として流れゆく。

《木隠れ 》2024

人と作品との距離に着目し、人を包み込むような空間で作品と鑑賞者との一体化を目指している。木々に囲まれたような形は、社会に目を背ける自身を隠し護る隠れ家として見立て、隙間から差し込む光は、そんな束縛からの解放を表す。

《海のかたち》2023

自然が無常に変化することに高揚感を覚え、時間の流れを受け入れる重要性と、一瞬しか現れない儚さを捉え、そこに潜む美を造形化している。時間の流れに身を任せ変転し続ける海の様子を、複雑な模様として錯覚し、その曖昧さをかたちに留めている。

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