第8期生

後藤 実穂

MIHO GOTO

工芸

1998年長崎生まれ。主に陶磁器の素材を用いて、感覚の可視化を試みる。微細な現象も取りこぼしなく露にできるやきもの。自身と素材を対峙させ、曖昧で移ろう感覚を、不変な「カタマリ」として現実に落とし込む。

掲載時点での情報です。

ポートフォリオ

《translucent movement - 2》2023

愛犬が、死して「カタマリ」に変化していく様子から、素材との共通点を多く感じ取った。
「存在する」ということはどういうことなのだろうか。動物の肉体の変化から見出したことをきっかけに、これまで認識できていなかった素材の持つ独特な質感とあらためて向き合い、存在することの本質を素材を通じて模索を試みた。

《translucent movement - 2》2023

《cross section of the senses - 1》2024

「translucent movement - 2」の制作の際に感じ取った感覚の細部を、より精密に確認したいと思い制作した。釉薬の青くねっとりとした質感とそれを覆う白く温かい線が、冷たくも生命を感じさせる磁器土の感触を、視覚的に訴えかける。

《cross section of the senses - 1》2024

《cross section of the senses - 2》2024

曖昧で常に移ろい、とどまることをしない感覚を、素直に表現した。その際、手で触れていくうちに、コントロールできない素材の揺らぎの美しさに直面した。シンプルな形状ではあるが、どこか肉体的に感じられるのは、身体的に土と素直に交わった証拠なのかもしれない。

《cross section of the senses - 2》2024

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