第9期生

和田 祐香

YUKA WADA

インスタレーション

2001年三重県生まれ。実験的姿勢で造形表現の拡張・開拓に取り組む構成領域に所属。形体の発生・変容が操作しきれない造形プロセスを身近な現象や素材を組み合わせて独自に構築し、これを基盤に制作。造形の自然性に制作の人為性を介入させ、人工的な物質による自然的な造形表現を模索している。

掲載時点での情報です。

ポートフォリオ

《Paddy Field》2024

重力と樹脂の硬化を組み合わせた造形プロセスからなる作品。アクリル棒を支持体にして樹脂を滴らせる。棒を回転させながら樹脂の滴下と硬化を繰り返すことで、無数の樹脂の粒が不規則な間隔で一列に棒から生える。このパーツ400本を色の向きを揃えて乱立させることで、視点移動によって色が移り変わる空間を構成した。

《Tea Specimen transparent ver.》2022

コーヒーリング効果とプラバンの熱収縮を組み合わせた造形プロセスからなる作品。プラバンの上に紅茶やハーブティーをのせて乾燥させると、コーヒーリング効果によって輪郭線の変遷が薄く定着する。このプラバンを熱収縮させることで濃淡を強め、変遷の痕跡を模様として可視化している。樹脂に封入したお茶の標本。

《Step on》2025

スポンジの吸収力と圧力を組み合わせた造形プロセスからなる作品。裏面に墨汁を染み込ませたスポンジを踏みしめると、墨汁が吸い上げられて模様となって表出する。同じ動作であっても足の形・体重・重心の位置などによって圧力が変わるため、複数の個人差が模様の生成に反映される。25 人の足跡を採取して多様性を得た。

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