2022-23
《人魚の受け入れかた》《人魚 -Artificial Fish》《backbone》《新身訓練》
2019 年に制作した自身の過去作《人魚 -Artificial Fish》と脊椎側弯の手術を終えた自分自身を重ね合わせ、作り変えられた身体を受け入れていく過程を見つめてみる。
麻酔が解け、新しい身体で目覚めた瞬間から 3 日くらい続いためまい。そのめまいがマシになるまでの永遠にも感じられる時間に、私はヒラメとカレイが融合され上下左右を見失った《人魚 -Artificial Fish》を追体験したのだった。
人魚を追々体験するための映像、人魚、入院前中後に書いた日記、縦読み漫画を原作とした映像といったミクストメディアでつくられた作品が展示される。
縦読み漫画の、縦に縦に長いキャンバスへ物語を落とし込む手つきと、脊椎側弯のぐにゃりと曲がった背骨をまっすぐに直す手術にシンパシーを感じた私は、数話に分かれた縦読み漫画を1 本に繋げた映像を制作した。
これらの作品群によって、「口内炎が治る瞬間」のように無意識に追いやられる肉体の変化に立ち会い続けることを目指す。
▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment vol.5『箱の中の交差点』
▷▶▷▶ギャラリートーク:https://www.youtube.com/watch?v=aPHq9F0Nsec
©CHIHO OKUNO