2022-23
《The Landfall》
これまでケアの視点から脆弱性に開かれた機械の表象を思索し、植物 / 動物 /テクノロジーの混在する場所からそれを再定義しようとしてきた増田は、近作を通して、チェルノブイリや福島に取り残された動物に見られる皮膚や形態異常についての膨大なリサーチを行っていました。彼女はそれらの調査をもとに自身の作る機械の表皮や構造を作り変えることで、人間によってもたらされ、生物 /土地といった枠組みを超える形で蓄積されたジオ・トラウマの記録を、彼女の提示する思索的な未来性のなかにリバースエンジニアリングすることを試みます。
それは、戦争や侵略を通して加速的に向上してきたテクノロジーの様相を脱臼させる行為であり、その表象を脱人間中心化することを試みるプラクティスです。
定かではない主体から発される断片化した語りと、地形とも動物とも人間の肌とも似つかない映像の断片は、近未来におけるポストヒューマニズムやポスト – 親密性、痛みと Queerness、Be-longing といった主題について問いかけます。
The Landfall
Direction and Visuals : Maya Erin Masuda
Sound and Audio Design : Keisuke Tsuchiya
Voice Acting : Jim Rampage, Maria Kostornaia
Transcultural Interpretation : Ako Mori
Technical Support : Rodrigo Canas, Mike Faulkner, Harry Johns, Gill Dibben
This ongoing project has been realized with the generous support of Ezoe Memorial Recruit
Foundation, Sasakawa Foundation as well as Kuma Foundation.
▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment vol.7『生を読む』
▷▶▷▶ギャラリートーク:https://www.youtube.com/watch?v=WPtTjlM5m1I
©Maya Erin Masuda