第7期生

大西 茅布

CHIFU ONISHI

絵画

2023-24

《 海と空のあわい among wind and water 》

私がこれまでに制作した比較的大きな油絵は、いずれも横長で、縦 2m で横が 16m とか 32m とか。今回は縦長で、横 2m 縦 8m だ。
横長なら廊下などに展示できるが、縦長の作品は展示がむずかしい。どうしても折り曲げられて窮屈になるかと思う。その窮屈で鬱屈するところになにか意味を見出したい。この作品は、福島県や宮城県の海岸地方を旅した後に構想した。大震災の津波の被災の爪痕があちこちにあった。私の作品は、下半分がブルーにつつまれている。津波によって海面下にひきこまれた悲惨を象徴できるとも言えるかもしれない。この作品が、いつか広い空間を得てのびのびと展示できたら鎮魂の意味も生まれようが、現実、窮屈にしか展示できないので、生命的あるいは霊的なものの鬱屈を表現することとなりそうだ。

▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment 2023-24 vol.2『ASTERISM(⁂)』

《 海と空のあわい among wind and water 》 2023

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