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2023-24
《 日本語のインテンシティによる -Mono edition- 》
日本語のインテンシティとは、「ほんっとに」とか「どーうしても」というように、長音や促音を挿入して発音することで、語句の意味が強調される事象を指す。それらの声の身振りを観察し、音楽へ落とし込むことを試みた。作曲家自身のSNS投稿を遡ってみると、まさにそのインテンシティを使った感情豊かで声高な独白が散見される。SNSとは、行く当てのない言葉をのびのびと露わにしている個人の集まりなのである。今作は2022年に発表した同タイトルのライブエレクトロニクス作品を改訂したものである。スピーカーは8.2chから1.0chへ、扱うモジュールもよりシンプルなものへと変更した。演奏家は1人でどこへでもこの作品を演奏しに行くことができる。この身軽な「発音体」によるモノローグ的な音楽が、より多くの人に目撃されることを願っている。
▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment 2023-24 vol.6『日々の触覚』
©MICHIRU NAKAMURA
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