2024-25
《煌流》
川沿いを歩いていると、1羽の白鷺と出会いました。川の真ん中に佇み、じっとこちらを見つめている白鷺。私はじっと見つめ返したあと、そっとその場を去りました。その後、どうしてもあの白鷺のことが気になり同じ場所に通いましたが、二度と出会うことはできませんでした。白鷺のいないその場所で、私は川の流れをただじっと見つめていました。しばらく経つと、ふと川の流れにも規則的なパターンがあることに気づきました。一定のリズムで水が跳ね、しぶきをあげる様子は軽やかに煌めき続けていました。それから一度だけ、川沿いに白い羽が落ちているのを見つけたことがあります。これはきっと、あの白鷺のものだと思いました。
▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment 2024-25 vol.7 『余白/blank/freiraum/空白(Kung¹ baak⁶)』
©AYURI KAWADA

