
2024-25
《Be just cog in the…》
私は、何を作ったかという結果の現れより何かを “つくる” こと自体を取り巻く手法や行為、姿勢について関心がある。自身の制作においても長い時間の痕跡や発想を具現化する実験として、継続的に手を動かすという手法を用いた活動に取り組む。今回展示する作品はベニヤの木板から切り出したピースを、さらに小さな木片パーツを使用しダボ構造を応用して接続している。接着剤を一切使用せず、ベニヤの質感や繊維方向、柔らかさを見極めて接合部が取れてしまわないピッタリの凹を切り出す。繰り返し続けることで現れてくる身体に刻まれた狂いのない手つき、鋸を引く一定のリズム。それらは私に、漠然と流れてゆく時間の中で小さな歯車となり、常に動かされ続けている感覚を錯覚させる。
▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment 2024-25」vol.3『意外とハートフル』
©MARIN HARADA


