第8期生

平井 龍之介

RYUNOSUKE HIRAI

テクノロジー

テクニカル・アーティスト

2024-25

《ことなる自然のためのインタフェース・プロトタイプ》

本作品はGPUによる並列計算能力を利用し、リアルタイムに大量の人工生命(生命の特性をプログラムで表現したもの)同士のかかわりをシミュレートしたものである。
シミュレータ上の各個体は独自の行動規範と感覚器官をもち、自身の生存の欲求に基づいて群れを成し、他の個体を捕食し、子孫を残す。個体ごとの形状やふるまいは各個体に記録された遺伝子から生成的に決定される。各個体の行動の影響は個体間や個体ー環境間の相互作用を通して拡散し鑑賞者のみならずプログラムの制作者ですら予測できない多様な生態系を創発する。
本作品ではさらに、空間上に張り巡らされた仮想神経網による縮約を通して、人工生命群の活動内容がハードウェアに出力される。これによって、計算器空間上に生成された仮想の生命群は我々の存在する物理空間に自発的に干渉する機能を持つようになる。本作品は計算器空間と物理空間という相異なる自然が双方向に作用し、世界を柔軟に制御する未来の先駆けとなるものである。

▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment 2024-25」vol.3『意外とハートフル』

《ことなる自然のためのインタフェース・プロトタイプ》2024
《ことなる自然のためのインタフェース・プロトタイプ》2024

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