2026
《具身アニマ》
道具は身体の延長として機能の拡張を担う一方で、本来の身体機能を退化させる側面も持つ。人間が道具を変容させれば、身体もまた道具に沿うように変容する。この相互作用の中で両者の境界は流動し、あたかも元から一体であったかのように曖昧になっていく。私はこれらの境界を探るように、変容の先にある「自らが道具と化した人間像」を描く。身体を変形させ限界を確かめるその姿は、一度アニメーションとして描き出される。連続する時間の断片であるドローイングは、すべて糊で固められ、剥がすことのできない地層となる。それは「動かない運動体」として肉の塊のように存在し、投影される映像は物質の表面をなぞる「反射光」として目に届く。停止した人間の記録が、現在の空間へと静かに現出している。
【活動支援生による出展作品】
©FUKUMI NAKAZAWA