第10期生

堤 愛菜

AINA TSUTSUMI

インスタレーション

早稲田大学大学院文学研究科表象・メディア論コース在籍。日常生活において見過ごされてしまうような事象や、小さくて些細な存在への眼差しが根底にある。制作や研究を通して「生きること」を哲学している。刺繍を用いたオブジェ・平面作品や言葉を織り交ぜたインスタレーションを制作する。

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ポートフォリオ

《祝福がふりそそぐとき》2025-2026

自分を空っぽの器とすることで、日常に潜む小さな美しさに気がつき始める。それは、わたしや誰かの生、なにかが存在していた痕跡であり、わたしに差し向けられた「祝福」であった。祝福は、雨のようにふりそそぐように感じられる。日常で見過ごされてしまうものこそが祝福であり、時に苦しみの渦中で気がつくように。

《祝福がふりそそぐとき》2026

晴れやかなわたし、雨のように涙を流すわたし、喜び跳ねるわたし、やりきれなさに憤るわたしも、ひとつの小さな粒だった。絵の具の色を幾重にも混ぜると濁った色が生まれる。しかし、人生においてはそうとも言い切れない。さまざまな色と色が重なり、混じりあい、ただそうして存在する。そこに祝福の粒はふりそそいでいる。

《祈り》2024

東日本大震災において現在も行方不明の2520名。それはしばしば数値で扱われるが、わたしはその数のビーズを数えてひとつずつ刺繍をした。それは「祈り」の形。震災当日、停電により空は満天の星空だった。昼間の空の向こうでも、星は瞬いている。見えない存在を想像する行為表すために、白や透明を選び取った。

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