第6期生

中瀬 絢音

AYANE NAKASE

音楽

作曲

東京藝術大学修士課程作曲専攻在学中。同声会賞受賞。近年は他分野領域の研究・調査に基づいた作曲を行なっている。オーケストラ作品が藝大フィルハーモニア管弦楽団により初演、第12回音楽大学オーケストラ・フェスティバルにてファンファーレが初演されるなど、新作を多数発表。他分野芸術とのコラボレーションも行う。

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ポートフォリオ

Chôra The Sound Space like a (Non)-City for Orchestra (2021)

「コーラ」とはプラトンの宇宙論で使われた言葉である。(非)都市の形態、「コーラ」という概念をオーケストラ特有の組織性を利用して音楽空間上に構築しようと試みた。オーケストラを都市あるいは非都市を構成する要素に見立て、指揮者のコントロールの度合いによって得られる響きに差が生じるように設計した。

五月蠅なす 室内オーケストラのための (2022)

題名は『出雲の国の神賀詞』の一節に含まれる言葉の引用である。「五月蠅なす」という語は「(陰暦五月ごろの)蠅のように」という意味から派生して、「騒がしく、煩わしい」という意味合いも持つ。本作品では、この言葉の表現に着目し、五月蠅の煩わしい羽音やノイズを各楽器の羽音に近似した奏法によって増幅させた。

かはたれどきのうた 10人の奏者のための (2021)

第12回音楽大学オーケストラ・フェスティバル 2021にて初演されたファンファーレ作品。「祈りのファンファーレ」をコンセプトに、悪霊退治といったメッセージ性が強い神楽の「大蛇」の音律を援用し、作曲を行った。アンサンブルの再開を表現するため、作品はトランペット独奏による一つの「うた」から始まる。

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