第2期生 | 活動支援

植田 爽介

Sosuke Ueta

インスタレーション

版画 / 立体

1994年香川県出身。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻版画第一研究室修了。鑑賞者を巨視的な視点にさせるジオラマに見立てた小さな(仮想)都市から、空間全体を使った展示方法でミクロ化させる体感まで、鑑賞者の縮尺を揺さぶるインスタレーションを発表。主な受賞歴に令和3年度文化庁新進芸術家海外研修生など。

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ポートフォリオ

個展「Experiment Ⅳ」より “VDUS (Virtual Device of Urban Structure)“

2021 PCケースにマザーボード、グラフィックボード、電子基板、LED、山羊皮 21×46×42.8cm

本展ではロンドン出身の歌手ケイト・ブッシュが1986年に発表した「Experiment Ⅳ」という曲中で"とある研究所で軍から依頼された遠隔殺人の為の蓄音機を(研究員達はそれを人々が幸せになるための蓄音機と伝えられ、勘違いしたまま作らされる)完成させていく研究過程、地上と地下空間の関係性"についてアイロニカルかつ俯瞰的な視点で描かれた内容を参照し、様々な「経験=Experience」や「見えない関係性」にまつわる事象から時代を横断し、複合的に展示を構成する。

個展「(whereabouts of the) ANIMA」

2019

本展覧会では主に生物と製図用文房具や事務用品を組み合わせた半生物・半幾何学的なフォルムを扱った”imagine Series”を中心に展開。本シリーズの発端としては作家が多摩美術大学に通っていた学部時代、動物が印刷された写真に遊び心で三角定規や分度器の写真をコラージュし、その動物と製図用文房具が混じりあったかたちの輪郭をなぞることで有機的な存在と無機的な存在が交錯した中間のフォルムが生まれたのがきっかけである。
本展のタイトルとして掲げる(whereabouts of the) ANIMA〈魂の行方〉を何に見出すのか。
作者は会期中practice(実践)とそこから見出すinduction(法則)によって、生命体の在り方を多義的な視点から模索していく。

Chicago Maps (on the origin of the country)

個展「Diving into the Perceptual Sea」より”Chicago Maps (on the origin of the country)”
2018 熊皮に電子基盤、電子部品、ワイヤー 200×200×45cm

シカゴという都市の起源はサント・ドミンゴ出身のジャン・バティスト・ポワン・デュー・サーブルという毛皮商人と大きく関係
しています。彼は初めてシカゴ川流域に入植地を建て、農場や毛皮の行商によって都市を発展させました。私の作品の中で電子基
盤の回路や部品は整列されたシカゴ上空図の都市構造や建築物を反映していますが、クマの毛皮はシカゴという名の由来となった
先住民の言葉が持つ「強き者」というニュアンスや都市の起源や発展を表し、私のシカゴでの個人的な体験が作品として視覚化さ
れています。基盤の配置は、私が2018 年夏に訪れたシカゴのダウンタウンの地図通りに、その高さは高層ビル郡の比率と合わせ
ており、厳密に計算された上で大都市のジオラマとして広がっています。

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