第7期生

北川 光恵

MITSUE KITAGAWA

小説

2023-24

《 Departing Hands 》

〈父を失ったがために「彼女」のかたちは崩れていった。私は、あなたを見送ったあと、記憶のなかから「彼女」の言葉を思い出す。「彼女」の語った大地や名前、父祖たちの声が私を通じて聞こえてくる。〉この映像は、北川による論文「エレーヌ・シクスー『内部』における記憶する「私」の考察」から派生して作られたものであり、「彼女」とは、小説『内部』に登場する語り手を指す。語り手の「私」がどのように「喪」を記憶したのか、他者の死において「記憶」と「名前」はどのように関係しているのかなど、論文では、一人称の問いから出発し、ヘーゲル、ド・マン、デリダ、バンヴェニストなどを参照しながら論じている。

▶▷▶▷グループ展詳細ページ:KUMA experiment 2023-24 vol.6『日々の触覚』

《 Departing Hands 》2024

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