インタビュー

【クリエイター奨学金(AI)「奨学生の声」】vol.3 プロダクトデザイン / 大日方 伸

プロダクトデザイン / 大日方 伸

クリエイター奨学金第3期生

1996年生まれ。
3Dプリント専門のデザイン事務所(株)積彩CEO。
慶應義塾大学政策・メディア研究科XD(エクス・デザイン)コース修了後、東京藝術大学AMC教育研究助手勤務。
3Dプリンタを着彩ツールとして捉え直し、新たな色彩表現/デザインメソッドを創り出すことを命題としている。

活動内容を教えてください

3Dプリント×デザインでものづくりのサプライチェーンから革新を起こしていくスタートアップ、(株)積彩のCEOをしています。
昨年は自社ブランドQUQUを立ち上げ、3Dプリントで作られた商品の販売を開始しました。
個人的なテーマとしては特に色彩表現に着目し、3Dプリントならではの新しいカラーデザインの探求を行っています。

《遊色瓶》みる角度によって色が変わる花瓶。その日の気分や花の色に合わせて色を変えて楽しむ、遊具のような花瓶シリーズ。

《CARAN》QUQUで販売しているイアリング。ポップアップでは自由に色を選べる特注オーダーシステムを展開している。

《Moon Night Blue》ミラノサローネ2023にて発表

 

クリエイター奨学金に応募しようと思ったきっかけは?

大学時代から3Dプリントならではの色彩表現の研究をしていて、「これは何か面白いことになるぞ」という予感だけがあったんです。
ただ表現に落とし込んでいくにはまだ経験や知識が足りず、クリエイターのコミュニティの中で学んでいきたいという思いから、クマ財団に応募しました。
他のクリエイターのように受賞歴や展示歴がなかったので、応募ポートフォリオには作品や展示写真ではなく、自分の卒論を載せました(笑)
それでも通してくれたクマ財団の懐の深さにはとても感謝しています。

奨学金は何に使いましたか?

研究に専念できるようにアルバイトをやめて、生活費に使わせていただきました。
制作に必要なのは何より「没頭できる時間」だと思うので、その時間をいただけたのは、本当に大きかったです。
制作してる学生って、基本貧乏ですから…。

普段はなかなかできませんが、クマ財団の合格通知が来たあとは、まずお世話になっている研究仲間を連れて焼肉にいきました!

制作風景

クリエイター奨学金に採択されて良かったことはありますか?

クマ財団がなければ、僕は起業できていなかったと思います。
それまで受賞歴などがなかった自分にとって、まず最初に認めてくれたのがクマ財団で、「自信」をもらいました。

そこから奨学金のおかげで「時間」をいただけたので、より良いものを作り、数々のコンペの受賞や展示に繋がっていきました。より多くの人に活動を認めてもらえるようになっていったんです。
そこから仕事も徐々にいただけるようになって、仲間にも恵まれ、会社を起業するに至りました。
最初の一歩を支援し、認めてくださったこと、今でも感謝しています。

富山デザインコンペティション2020でグランプリ受賞

最後に、応募者に一言!

学生時代に一番重要なことは「自分が人生をかけて取り組みたいと思えるテーマを見つけること」だと思います。
そのための時間と仲間を提供してくれるのがクマ財団です。
ポートフォリオも何もない、卒論で申し込んだ僕でも認めてもらえた場所です。
まだ実績がなくても「自分が世界で一番面白いことやってるぞ」という根拠のない自信を持っている方は、その自信を確かなものにするためにぜひ応募してみてください!


「クリエイター奨学金(AI)」第8期生の応募締め切りは
2024年3月24日(日) 23:59まで!
詳細は以下をご確認ください。

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