第6期生 | 活動支援

渡邉 泰成

TAISEI WATANABE

彫刻

工芸/陶芸

東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。COMITE COLBEAT AWARD 2022ファイナリスト。第72回東京藝術大学卒業・修了作品展メトロ文化財団賞。陶芸の伝統技法を軸に、自分自身が影響を受けた現代の文化や社会問題を主題としたアートワークから、独自の手法で彩色を施した日常的な食器、茶器などの美術工芸品まで幅広く手掛ける。

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ポートフォリオ

vegetable skin

自然物をモデルとしたオブジェクトを覆う粒は異物をイメージし形態を生成している。野菜や果物の持つ本来の造形美を覆い隠す不自然で異質な粒の存在はあらゆるものを想起させると共に、完成された一つの美を壊し、新たな価値観と存在感を与えている。

Crowd

大量に敷き詰められた陶製のりんごは付着する異物によって本来の姿を変え異質と化す。大量に存在するために人類の行為が必要とされる矛盾。豊かさと充実の中に、空虚さや脆さ、恐怖感を抱く時。日常は非日常となり、それでも世界が回っている錯覚の中にいる。過去によって成り立つ今は確かに此処に存在している。

vegetable skin

自然物をモデルとしたオブジェクトを覆う異物は、成熟した現代の消費構造への違和感を視覚化している。朽ちて消えゆく日常は、土を素材にすることで消費されない存在へと変わる。日常と非日常の境界は曖昧で、輪郭はぼやけ不完全である。人々は足りない何かを補い続ける。それらが不要な存在かは問題ではないのだ。

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